ある日、森の中(恋する暴君)に 迷い込んだ、哀れなウサギさんの萌叫び・・・
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妄想SS~『あいしているといってくれ』

『愛/して/い/ると/言/って/くれ』というタイトルの
TVドラマが20世紀末にありましたね。
こういう言い方するとすっごい大昔みたいですが
ほんの15年前です。
(え? やっぱ大昔ですか?・・・ああそうですか?(汗;;)
かなりヒットしたドラマで(私も大好きで見てました~♪)
ドラマや主演俳優さんのファンの方が
まかり間違って訪問されるといけないので
ひらがな表記にしてみました。
それでも間違って来られたなら・・・すみません。
ドラマにはまったく関係ありません。
だったら別のタイトルにすれば良いのにね。うん、そうだね。
でも使いたかったの・・・すいません。

※注※ SS嫌いな方は以下ご遠慮下さい。
キャラのオリジナルイメージを壊されたくない方
オリジナル以外受け付けないという方は
絶対に続きをクリックしないでくださいね。


なんでも来いと寛容な方、心臓や胃の丈夫な方だけどうぞ~

******* 『あいしているといってくれ』 *******


「・・・!! 
 真崎・・・さ・・・ん・・・?」

(・・・真崎!?)

がしゃ ん・・・コンクリに甲高い音が響く。
空気が張り詰め、時が 止まる・・・

(真崎・・・?)



「・・・いつまでやってんだよ・・・」

張り詰めていた空気が
彼の呆れ果てたような声に破られた。
彼の後輩である青年はその声で初めて
彼がそこにいると気づいたように飛び上がった。

「せ、先輩!?」

玄関の框にもたれ腕を組み
青年と男を当分に睨む彼の仏頂面を見て
青年は自分の両手に目を下ろした。

青年の手はまだしっかりと男の両手を握り締めている。

「あ、あ ごめん いきなり」
男の手を離すと、きまり悪げに青年は自分の頬に触れた。
指先に触れる水分・・・

(あ・・・)

「入れば?」

彼はぷいと顎で
男と青年に屋内に入れと促した。
「いや・・・今夜はもう遅いので
 私はこれで失礼します
 またあらためて・・・」
男はかすかに微笑んで帰ろうとした。

「こっちに用があるんだよ」

「え・・・」
彼の言葉を男が解するより早く
彼は男のコートの襟元を掴み
玄関内に釣り込むと
その頬に拳を振り下ろした。

「何を!? 先輩!!」

リビングに続く廊下に倒れた男は
切れて血が滲む唇に拳を当て何も言わず彼を見上げた。

「これでも手加減したんだ
 ベランダのコンクリや手摺りに
 頭でもぶつけたら大怪我してたろ?」
「先輩! いきなり殴るなんて! どうして?!」

「殴られるようなことしたんだろ!? 
 こいつは! お前に!
 兄貴の身代わりにお前を弄んだ挙句
 全責任をお前に押し付けて
 こいつは死のうとしたんだろ!」

「違う・・・!」

男は床にぺたりと座ったまま
彼と青年を当分に見上げて叫んだ。

「違う? 
 何が違うって?」
「哲博を、国博の身代わりになんかしていない・・・!」

「こいつの兄貴が好きだったんだろ?!」

「・・・そう・・・好きだった・・・」
男は青年の瞳を訴えるように見詰めた。

「だけど、身代わりなんかにしていない
 嬉しかったんだ・・・
 お前に『好き』と告白された時」
「真崎さん・・・」

「ずっと苦しかった
 国博への思いが友情でなく恋だと気付いた時から 
 自分のような人間は他にいない・・・
 そう思い込んでた 
 絶望してた 
 孤独だった
 だから・・・」

「だから?
 いくら辛くても好きでもないのに
 付き合うなんていいかげん過ぎるだろが!」
「好きだったんだ・・・!
 昔から国博の真っ直ぐ過ぎるくらいな厳格さに憧れてた
 それと同じくらい、お前の
 哲博の優しさと明るさに惹かれてた」
「・・・真崎さん・・・」
「だから嬉しかったんだ
 嬉しかったんだよ・・・本当に」

「だったらなんで?
 こいつに兄貴のことが好きだったなんて言ったんだ?!」

彼の激昂に男はうなだれ俯いた。

「わからない・・・」
「わからない? 
 自分の気持ちがわからないなんてことあるか?!」
「そのことは・・・自分でも許せない
 だから死のうとしたんだ・・・」
「・・・・・・え」
「国博にゲイだと知られてしまったことも辛かった
 でもそれ以上に
 お前を傷つけて・・・
 そんな自分が許せなかった」
「・・・だからって卑怯だろ!
 こいつがその後どんな思いをしたと思ってる?!
 自分だけ逃げやがって・・・!」
「すまない・・・哲博」
「あやまって済むことじゃねーだろ!
 もしお前が死んでたらこいつはどーなってた?!
 考えたことあるか?!」

「いいんだ・・・!」
「森永?!」

男の足元に膝を折った青年は穏やかな笑みを浮かべて
うなだれる男の目を覗き込んだ。

「もう・・・いいんだ
 真崎さんの元気な姿を見られただけで
 会いに来てくれただけで
 俺の気持ちは報われたから」
「哲博・・・」

「立ち上がってよ コーヒー淹れるから
 あ、ビール買ってたんだ? 飲めるよね?」
「いや 今日のところは帰るよ
 遅くに悪かった・・・
 昼間来たんだが留守で
 隣の人が通り掛かったんで聞いたら
 いつも帰りが九時十時になることも多いようだって聞いて」

バアーーーン!!

「先輩?!」

青年と男の様子を黙って見ていた彼は
大きな音を響かせて玄関のドアを開け放つと
冷え込んできた秋の夜の中に飛び出して行った。

・・・
・・・
・・・

(ばかやろうー!)

気持ちが高ぶるまま走り、走り
気付いた時、彼は近くの公園のベンチに
息を切らせて座り込んでいた。

心臓が踊りそれ以上に体中から
湧き上がってくる怒りをどうすることもできず
拳を振り上げて座面を叩いた。

(ばかやろう!
 ばかやろう!
 ばかやろう!)

悔しさ、歯がゆさにおもわず涙がこぼれた。

(なんだってんだよ!?
 なんでオレがこんな思いしなくちゃならない?
 あんなホモ野郎らのために!)

理不尽だ・・・と自嘲する理性と
胸を締め付ける遣る瀬無さに
彼の涙は彼の頬を濡らし続ける。

「せんぱい!」

長身の影が公園の入り口から走りこんで来ていた。

「先輩! ここにいたんですか?」

彼は慌てて拳で頬を拭い
公園内をぼんやり照らすライトから顔を背けた。

「なんで来たんだよ? 
 客人放っておいていいのかよ?」
「真崎さんは帰りましたよ」
「なんで?
 上がってもらえば良かったろ
 せっかくオレが遠慮して席外してやったのに」
「先輩を放っておいて真崎さんと何を話せって言うんです?」
「だったら三人でビール飲みながらダベりたかったって言うのか?
 それこそヘンじゃないか?」
「・・・そうですね・・・」
「だけど 良かったんじゃねーの?
 身代わりじゃなかったって言ってもらえて
 良かったな」
「ええ・・・」
「いつ出てくんだ?」
「え?」
「オレと暮らしてちゃマズいんじゃねーの?
 あいつとヨリが戻ったんなら」
「何言ってるんですか? 
 せんぱい・・・」
「だから! 前にも言ったろ
 あいつとやり直せば良いって」
「何言ってるんです! 
 せんぱい!」
「あいつのこと
 嫌いになって別れたわけじゃないって
 言ってたじゃないか!?」
「・・・・・・」

青年は疲れたようにため息を吐いて
彼が座るベンチの前に跪き
彼の切れ長の目を覗き込んだ。

「オレ 言いましたよね
 オレが今好きなのは
 先輩だけだって・・・」
「な、なに・・・」

逃げ腰になってベンチから立ち上がろうとした
彼の膝を抱え
青年は彼のその膝の上にそっと頭を乗せた。

「真崎さんのことはもう過去のことです」
「・・・・・・」
「先輩が過去のことにしてくれた」

彼の膝に頬を押し当てたまま
青年は独り言のように呟いた。

「好きでしたよ 本当に
 だから会えなくなってからも
 ずっと気に掛かってた
 未遂で済んだとはいえ
 かなり重症だったとも噂で聞いてたし
 ずっと病院に入ったきりだとか
 もっと酷い噂も聞いた・・・
 だから・・・」
「・・・・・・」
「でもさっき 
 わかったんだ」

青年は頭を上げて
彼の瞳を食い入るように見詰め囁いた。

「懐かしさしか感じない
 もう・・・あの人には」

切なげに黒い瞳を揺らした青年から
彼も目が離せなくなる。

「オレが今
 好きなのは
 先輩・・・
 あんただけだ」

(・・・・・・)

そう言うと青年は再び
彼の膝に頭を乗せた。

「好きです 
 ホントに
 先輩・・・」

消え入るように囁いて
青年は目を閉じた。

青年に膝を抱き抱えられたまま
ベンチから立つことも出来ず
彼はじっと
膝の上に置かれた青年の頭を
途方に暮れたように見ていた。

薄暗いライトが照らし出す公園の木々が
夜風に揺れてさわさわとかすかな音を立てた。
耳を済ませれば公園の向こう通りを行きかう
車や人の気配も聞こえる。

それでもまるで
この世に二人っきりになってしまったような
夜の静寂に
彼は小さく身を震わせた。

膝の上の青年の頬から
抱える青年の掌から
切ないほどの温もりが流れ込んでくる。

彼は青年の黒い髪を
そっと 撫でた。



***** END *****



Plan2~の続きがどうなるかって・・・
もう3日後にはオリジナルが読めるのに
SS書いてる場合じゃねーよって;;

でもやっぱりなんか書きたいと思って
昨日思いついて・・・今日夕方から書き出して
でも出来上がったの見たら
なんかちょっと・・・違うぞ・・・;;
もっと兄さんを泣かせるつもりだったんだけど
あんまり泣いてくれなかった・・・;;

前書いたSSが
真崎さん=闇の帝王だったのに対して
今回は好青年バージョンです(;;^^)

正直言うと
闇の帝王の方が私好みなんですが(すいません悪趣味で;;)

もっと正直言うと
真崎さんって人がさっぱりわからないのだ~~・・・;;
Plan3でまたイメージ変わるかも。
そしたらまた違うイメージでSS書くもん;;

真崎さんがどんな人間であれ
兄さんに真崎さんを殴ってくれ~というのは
もう渇望というか・・・祈りに近い・・・;;


最後まで読んで下さって
ありがとうございました~★

お茶して行ってね

コメント
この記事へのコメント
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2011/01/20(木) 18:55:00 | | #[ 編集]
T様~★
SS褒めてくださって嬉しいです!
文を書くの楽しくて大好きです。今一番はまってます~。
これからも頑張ります。また気軽にコメしてくださいね。
ありがとうございましたー(*^^*)
2011/01/20(木) 20:20:14 | URL | ぐらたん #Neb3My6c[ 編集]
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