ある日、森の中(恋する暴君)に 迷い込んだ、哀れなウサギさんの萌叫び・・・
「花郁 悠紀子」というマンガ家を知っていますか?

1954年9月に生まれ
1976年にデビューし
1980年に
26歳の若さで亡くなった
少女マンガ家がいました。



花郁悠紀子(かい ゆきこ)さん。


暴君の感想を他のサイトに読みに行ってて
ある方が花郁さんの記事を載せてたので・・・

私もちょっと紹介してみたいなと・・・
9月21日は花郁さんの生誕日でもあるし。





マンガ家として
たった5年の活動期間です。

それでも9冊の単行本が
当時刊行されています。
そして今でも
文庫版が何冊か出ています。
それだけを見ても
いかに人気があったか
今でも忘れえぬファンが
大勢いることがわかります。

私はデビュー作
『アナスタシアのすてきなおとなり』
雑誌の切り抜きで持ってます(;;^^)

可愛くて華やかで
快活な音楽が流れてくるような
リズミカルな画面と
なめらかなペンタッチ。

デビュー作一作でファンになって
単行本も刊行されれば即買いでした。

『フェネラ』・・・1977年11月刊
『アナスタシアとおとなり』・・・1979年3月刊
『四季つづり』・・・1979年8月刊
『夢ゆり育て』・・・1980年7月刊
『幻の花恋』・・・1981年5月刊
『カルキのくる日』・・・1981年9月刊
『踊って死神さん』・・・1981年9月刊
『風に哭く』・・・1981年12月刊
『白木蓮抄』・・・1981年12月刊

「プリンセスコミックス」(秋田書店)として
出たのはたぶん、これが全てだと思います。

もちろんほとんど初版本で持ってます。
『風に哭く』と『白木蓮抄』が2版なのですが
しょうがないです。
初版の5日後に再版されてるんだもん。

『幻の花恋』以降は
花郁さん亡き後発行されたもので
妹さんである
波津 彬子(はつ あきこ)さんが原稿を
まとめられていて
デビュー前の作品も
いくつか収められ
カバーの折の
「作品解説」も
波津さんが書かれたものだと
思われます。

同じマンガ家を目指した
姉妹として
早世したお姉さんの無念を
一番感じているのは
デビュー前は
お姉さんのアシスタントをしていた
妹の波津さんだと思う。
少しでも多くの作品を
形に遺してあげたかった
ファンに読んでもらいたかったという
切なる思いが伝わってきます。

・・・私が
花郁さんの死を知ったのは
『幻の花恋』の単行本のあとがきでした。

青池保子さん
萩尾望都さん
佐藤史生さん

追悼の文を載せているのです。

それを読んで
ショックで・・・
涙がどんどん出てきて
止まらなくなったことを
今でもよく覚えています・・・

26歳だなんて・・・
人として
まだ何も始まっていない・・・
そんな年齢ですよね・・・



兄さんは今25歳・・・
あと一年しか生きられないってことだよ・・・
:・。・゜゜・(≧◯≦)・゜゜・。・:
兄さんは永遠の25歳だけど★




花郁さんのすごいとこは
ジャンルが多岐に渡ってるとこです。

出身が
古都金沢ということもあってか
日本の情緒
日本人独特の情感を
切なく謳いあげた
しっとりとした作品もあれば

謎めいたミステリーや
SF、ファンタジーと
今度はどんな作品だろうって
目が離せない
そんな新進作家の一人でした。(*^^*)

1970年代って
少女マンガ界にとっては
画期的な時代で
少女マンガの歴史に残るような
名作が次々生まれ
そんな作品に影響を受けた
個性的な新人作家も
ぞろぞろデビューした時代ですが

花郁さんもそんな作家の一人だったと思います。

波津彬子さんも
デビュー当時から好きな作家さんでしたが
まさか・・・花郁さんの妹とは・・・
知らんかったとよ~(;;^^)

でも
お二人とも
夢と現が交差するような世界を
好んで描かれていて
共通点はあるんですよね。

でも波津さんはちょっと突き放したような
クールな描き方をするし
花郁さんはより濃密な情感を
表すのに長けた作家で
受ける印象はかなり違うと思います。

絵も波津さんはシャープで
花郁さんは
星や花がはらはらと舞うような
華麗なタッチが魅力でした。

そして
花郁さんの作品は
すべて
はかない印象が残ります。

夭折されてるから
そう感じてしまうのかもしれませんが・・・

花郁さんの描いた世界は
はかなくて
壊れやすくて
大事に大事にしないと
一瞬で消えてしまいそうな
繊細な世界感なのです。

花郁さんの作品を読むと
人間って
なんて美しいこころを持ってるんだろ・・・
そんな人に生まれたことが誇らしくなります。

キャラクターと一緒に
その一生分を
読んだ時間分
精一杯生きた気がします。

それはリアリティとも微妙に違う感覚。

なんていうか・・・
人の心の奥にある「何か」に触れて
その人が持つ「何か」を目覚めさせる・・・
そんな魔法のような力を
花郁さんの作品は持っていました。

花郁さんが亡くなって
来年で30年です・・・

生きていたら
今頃どんな作品を描いていたんだろう・・・

妹である波津さんが
あれだけ活躍されてるので
お姉さんだって負けてないはず。

そう思うと
今更ながら遣る瀬無い思いで
いっぱいになります・・・(*T-T;)

私が持ってるのは当時のコミックスだけで
文庫版はもってませんが
今手に入れるものは文庫版のみのようです。
収録作品はコミックスとは違うみたいです。


   ↓ 『不死の花』・・・ちょっとBLテイストおすすめ

白木蓮(マグノリア)抄 (秋田文庫)白木蓮(マグノリア)抄 (秋田文庫)
(1999/05)
花郁 悠紀子

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   ↓ 『柘榴人』は完璧BL・・・っていうか耽美派JUNE

夢ゆり育て (秋田文庫)夢ゆり育て (秋田文庫)
(2000/05)
花郁 悠紀子

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四季つづり (秋田文庫)四季つづり (秋田文庫)
(1999/10)
花郁 悠紀子

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フェネラ (秋田文庫)フェネラ (秋田文庫)
(1999/11)
花郁 悠紀子

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   ↓ デビュー作のシリーズ~すごく可愛い~
      花郁さんがご自分の似顔絵として
      描かれていたと同じルックスの
      キャラが登場しているのが楽しい・・・★

アナスタシアとおとなり (秋田文庫)アナスタシアとおとなり (秋田文庫)
(2000/07)
花郁 悠紀子

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   ↓ 謎めいた雰囲気が大好きでした~

カルキのくる日 (秋田文庫)カルキのくる日 (秋田文庫)
(2000/01)
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今のマンガしか知らない人には
画風が古いと感じるかもしれません。
でも
ひとこまひとこま丁寧に
描き込まれた繊細な世界は
永遠の輝きを持っていると思います。

花郁さんのことを知らなかった
若い少女マンガファンが
花郁さんの作品に出会うきっかけになれば
ファンとして嬉しいなと思います。

憂いを秘めた美少年、美青年
BLテイストもほのかに感じられる作品も
ありますから(*^^*)



そうそう
萩尾望都さんの
『まんがABC』(別冊少女コミック1974年6月号)
という作品に
「アシスタントA」として
花郁さん自身が登場しています
花郁さん描く似顔絵のまんまのキャラ。
『アナスタシア』シリーズの
オルバーケロムそっくりのキャラですよ♪♪♪

ちなみに
この74年6月号の別コミを
私は何年か前
隣町のごくごく小さな
古本屋で偶然見つけました
ただ当然の値でゲット~!!
すごく嬉しかったです。
だって
『トーマの心臓』を描いてる時代の
萩尾さんの単行本未収録(たぶん)の作品ですよ~
切り抜いて
今も大事に持ってます。
宝物です~★










コメント
この記事へのコメント
ぐらたんさま
今晩は。
とっても懐かしいです~。
私も秋田のコミックス何冊か持ってますよ。
『カルキのくる日』が好きでした。
2009/09/14(月) 18:38:12 | URL | ひろ #-[ 編集]
ひろ様★
コメントありがとうございます~!
『カルキのくる日』は花郁さんの作品としては
異色で印象が深いです★
ひさしぶりに読み返してます。
この頃のマンガって1ページの密度が高くて
読み応えあります。
懐かしいのになんだかとっても新鮮です~★
2009/09/14(月) 20:05:51 | URL | ぐらたん #Neb3My6c[ 編集]
ぐらたんさま、こんばんは~

花郁悠紀子先生のお名前を懐かしくよみました。
私のティーンエイジャーの思い出と重なって・・・

亡くなられた時、どこかに坂田靖子先生が追悼文を書いてらしたような記憶があります。

ぐらたんさまが書いていらっしゃるように、少女マンガと単純にくくれないものがありますした。

ぐらたんさまに感謝です。
2009/09/17(木) 01:14:47 | URL | みかん #-[ 編集]
みかん様★
わ~い!!いらっしゃいませ~(^^)
多感な時期に出会ったものって
いつまでもキラキラしてますよね★
坂田靖子さんの作品も好きで、私も何処かで
追悼文を読んだ記憶があります。
コミックスを読み返しながら、今生きていらしたら・・・
そんな気持ちがどんどん膨らんできます。
あの頃の新人作家達ってみんなさりげなく
BLテイスト持ってましたよね!!
それではまたコメント頂けると嬉しいです~!!
ありがとうございました~★
2009/09/17(木) 16:44:49 | URL | ぐらたん #Neb3My6c[ 編集]
ぐらたんさん、こんばんは☆
懐かしいお名前ですね~
花郁さん、コミックスはあまり持ってないですが、リアルタイムで読んでましたよ。繊細で美しい絵、覚えてます。ホントに若くで亡くなられて残念です…改めてじっくり読直したい方ですね。少女コミックス、私も愛読してました!読み応えのある作品がたくさんありましたね~
2009/09/17(木) 23:32:42 | URL | 三日月 #-[ 編集]
三日月様★
コメントありがとうございます~★
花郁さんの作品を覚えてる人
ホントにたくさんいて、検索すると
いっぱい花郁さんのことを書いた
ブログ記事がヒットするんですよ~
亡くなってすごく時間が経っているのに
やっぱり良い作品はずっと
世代を超えて残るんですね!!


2009/09/18(金) 17:12:52 | URL | ぐらたん #Neb3My6c[ 編集]
はじめまして~エディスです。
前置きなしで、マンガABCお持ちなんですか?!
お借りしたい!
ちなみにかいせんせいのご本もほとんど持ってます!
2015/03/17(火) 22:26:34 | URL | エディス #EWzWcdkY[ 編集]
エディス様
訪問して下さってありがとうございます。
突然のご依頼で驚きましたが、申し訳ありませんがお貸しすることは出来ません。
古本屋で見つけたものの切り抜きですし、黄ばんで傷みが激しいです。それでも私にとっては宝物ですし、思い出でもあります。
気持ちを汲み取ってどうかご了承下さいませ。

ここ何十年かは萩尾さんの作品はチェックしておりませんが
新刊の単行本や文庫に再録されていませんか?
私自身もっと保存状態の良いものを探したい気持ちでいるところです。
花郁さんのファンでもいらっしゃるんですね。嬉しく思います。

2015/03/18(水) 18:28:40 | URL | ぐらたん #Neb3My6c[ 編集]
ぐらたん様
お返事ありがとうございました。驚かせてしまってごめんなさい。
実は私もはるか昔切抜きをもっていたんです。でも親にあっさり捨てられ・・・(涙)
でも大切な切り抜き、お気持ちはとってもよく分かります。無理はお願いを、それも全く知らない方にしてしまい申し訳ありませんでした。
たしか、「ユニコーンの夢」と「まんがABC」は何処にも入っていないようです。「まんがABC」はゴールデンライラックのころ、別のものを描かれたようですが、「トーマの心臓」のころのとは違うようです。ちなみに我が家の「ユニコーンの夢」も「ABC」と同じ運命でした。(またまた涙)
でも今でもどんなコマだったかとか、あの叙情性、ラストの切なさをよく覚えています。

昨年からまたモトさまやゆきこ先生がマイブームです。

そういえば「キャベツ畑の遺産相続人」にもでていましたね。おばたま。
おじゃましました。ではまた。
2015/03/19(木) 20:52:30 | URL | エディス #-[ 編集]
再度失礼します。
先ほどの「遺産相続人」に出演してらしたのは、佐藤史生さんでした。訂正してお詫び申し上げます。(汗)
2015/03/19(木) 21:47:44 | URL | エディス #-[ 編集]
エディス様
気持ちをわかって頂けて嬉しく思います。
わたしが持っているものは、トーマを描かれていた頃のものです。
ここには岡田史子氏の作品のカットが引用されているページもあるので
著作権関連で無理なのかな・・・とも思っていましたが、
『ユニコーンの夢』も未再録ですか?本当に残念です。
『ユニコーンの夢』も古本屋で見つけた切り抜きで持っています。
繊細で美しい作品ですよね。この頃の絵と世界観が一番好きです。
しかし昔の漫画雑誌の紙質が悪いのか、まるで錆びるように茶色く枯れてきます。触るのがコワイです。
エディス様は取っておいた切り抜きを捨てられてしまったんですね。
それは切ないですね。

佐藤史生さんも花郁さん同様、萩尾さんの作品に登場してましたね。
史生さんの作品も大好きでデビュー作から切り抜きを持っています。
花郁さんにも史生さんにももっともっと作品を描いてもらいたかったですね。

私もときどきマイブームで昔好きだった漫画を読みふけってしまいます。
切り抜きの紙はぼろぼろになっても、かつて心を奪われた作品は時が経ってなお色あせることなく新しい発見と感動をくれますね。

ご訪問、コメントありがとうございました。
またご訪問くださいませm(_)m
2015/03/20(金) 00:44:55 | URL | ぐらたん #Neb3My6c[ 編集]
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