ある日、森の中(恋する暴君)に 迷い込んだ、哀れなウサギさんの萌叫び・・・
『秘密の園にて』~初恋妄想SS
去年の暴君、番外編~

『ぼくたちの失敗』

・・・に真崎さんが登場してくれた時から

書きたいと思ってた妄想作文です。

森永君小学生真崎さん中学生~の頃のお話。

SS嫌いな方、苦手な方は
つづきクリックしないでね。

また
幼い森永君が
どうして
真崎さんに恋したのか・・・って想像なので
出会う前とはいえ、森永君が
兄さん以外の人に
心トキメク話は読みたくない!!
・・・という方も
止めておいてください。

かまわないよ~という
寛大な方だけ~

どうぞ~

(注・ただし、えちはありません(;^^)
だって小学生~だし~いくら森永君でも~ごにょごにょ・・・










「哲博?」

「あ、真崎さん」

「どうした?
 学校の帰り?
 ランドセル背負ったまま、なにしてるんだ?
 神社の境内で」

「真崎さんこそ」

「俺? 俺は・・・
 散歩の途中」

「ふ~ん・・・」

背負ったランドセルが痛々しいほど
擦り切れ、肩ベルトは磨耗して今にも切れそうだ。
この春には最高学年になる。
円らな黒い瞳も、ふっくらとした口元も
まだあどけなく頼りなくみえるが
伸び伸びとした手脚が長く細い。

大人になったら
背が高くなるだろうな
こいつは
二年経ったら
追い抜かれてるかもしれない

真崎は
境内の石段に座り込んでいた
同級生、森永国博の二つ下の弟
哲博を見てそう思った。

真崎に会えば
いつも明るい笑顔を向ける子供が
しょんぼりと座り込んでいる。

話しかけても
ふさぎこんだように口が重い。

何があったんだろう?
また
悪戯が過ぎて
厳格そうな両親に叱られたのか・・・

真崎は
さりげなさを装って話しかけた。

「哲博
 まだ家に帰らなくてもいいなら
 いいとこに行こうか?」

「いいとこ?」

「俺だけの秘密の場所」

「うん!」

案の定、哲博の瞳が輝いた。
好奇心ではちきれそうな年頃だ。
『秘密』とか『謎』とかいう言葉で誘えば
哲博から笑顔を引き出せると
真崎は確信していた。

手招いて
神社の裏手にある雑木林に分け入って行った。

腕白な哲博のことだ。
この町のことは
幼い頃病弱で、あまり外遊びをしなかった自分より
彼のほうがよく知っているかもしれない。

でも、さすがにここまでは・・・

雑木林をぬけた道づたいの
高い塀を真崎は見上げた。

「ここ、入った事ある?」

「ないよ だって入れない
 この門開かないし、塀も高いし
 この塀、コケでぬるぬるしてるからすべっちゃうし」

「なるほど
 入ろうとしたことはあるんだな」

哲博はあからさまに(しまった)・・・という顔をした。
真崎はくすくす笑うと、拳で軽くとんとんと塀を叩いて
しばらく歩いていた。

「ここだ」

鈍い音がして
苔むした上に
蔓が繁茂し覆いかぶさった塀の一片が
奇跡のように開いた。

「え・・・なんで?」

「おいで」

まるで訳知った顔で
真崎は塀の中に入っていく。

禁断の地だと
言い聞かされていた場所だ。
主が変死したある貴族の別荘・・・
廃墟と化した病院・・・

入ったら・・・
過去の亡霊にとり付かれ
出て来れなくなる・・・

さまざまに彩色された
恐怖をそそぎ込まされ
誰もが近づこうとしない
だからこそ
魅惑的だった場所・・・

「どうした? 
 哲博
 こわいのか?」

「こ、こわくないよ!」

振り返った真崎の笑みに
哲博は潜りを抜けようと頭を下げ
その途端、前のめりに倒れそうになった。

「だ、だれか
 俺を捕まえてる!?」

「バカだな
 ランドセルが潜りにつかえてるだけだよ」

笑われたことより、一瞬でも恐怖に怯えたことが悔しくて
哲博はぐっと唇をかんだ。

真崎は雑草の高く茂る中を、何の躊躇もなく進んでいく。
見失えば、迷子になって取り残されるかもしれない。
哲博は必死で、真崎のほっそりとした後姿を追った。

兄の友達。
2つ違いの兄の友達は
一人残らず知ってる。
小さな頃から兄の後をついて遊んでいた哲博は
自分の友達より、兄の友達に可愛がられ
遊ぶ事が多かった。
その中でも、真崎は哲博を本当の弟のように
可愛がってくれた人だ。

宿題を見てくれたり
哲博が興味を持ちそうな本を
わざわざ探して買ってくれたり・・・

「哲博は科学者に向いてそうだね」

「科学者?」

「何故何故って、わからないことをわからないまま
 ほっとかないで、すぐ本で調べたりするだろ?
 実験とか、観察とか、そういうこと好きだろ?」

理科は好きだけど・・・
科学者?俺が

いつだったか、そんな話をしたことを
ぼんやりと思い出す。

「哲博 こっちこっち」

真崎は廃墟のような館の
大きく割れたガラス戸から中に入って行った。
哲博の中から、もう恐怖は消えていた。
真崎が大丈夫だというなら、何も心配することなどない。

「ここが昔、病院だったっていうのは
 本当かもしれないね」

「これなに・・・標本?」

「みたいだね
 なにもかも干からびちゃってるけど」

高い天窓から、午後の光が差し込む中
意外と明るい部屋のあちこちに
いくつかのガラス壜が転がっていた。
触れば朽ちてしまいそうな本・・・らしき紙の束や
石のようにみえるクッション・・・だったらしい塊。

真崎はそのひとつに腰掛けて
哲博にも座るように促した。

「ここが真崎さんの秘密基地?」

「秘密基地・・・か
 それいいね
 そう、俺だけの
 でも今日から哲博と二人のかな」

「俺も?
 兄さんは?」

「国博には、ここのこと教えた事ないよ
 ここに入ろうなんて言ったら怒られそうだろ?」

「そうだね
 兄さんに言ったら、父さんたちにバレちゃうね
 でも、なんで俺に教えてくれたの?」

「哲博は特別」

「特別?」

「そう
 哲博は口が堅いし
 遊び心を知ってる」

「遊び心?」

「そうだよ
 哲博にはあって国博にはないもの
 遊び心ってやつ
 自分の中に自分だけの世界を持つってこと
 途方もない夢とか、空想とか
 哲博なら、わかるかなって思った」

「ふ~ん」

真崎が何を言わんとしているのか
哲博には、その半分もわからなかった。 
それでも哲博はただ無性に嬉しかった。

真崎が自分を
自分一人を信じて
真崎が大切にしてきたものを見せてくれた。
そのことがくすぐったいほど嬉しかった。

哲博は、真崎に会う前に抱えていた
わだかまりがすっかり消えている事に気づいた。

両親に何かを誤解されて、叱られた。
そのわけもわからないまま、謝罪だけを求められ
哲博はしかたなく頭を下げた。

俺、なにしたの?
俺・・・
なんで・・・いつも・・・
俺ばっかり叱られる・・・?

優秀な兄は
両親にとって自慢の息子だった。

俺だって
算数と理科はいつも百点だよ
国語はちょっと苦手だけど・・・

兄と同じことをしても、同じことを言っても
何故かいつも、両親の期待とすれ違う。
裕福な家庭に生まれて、何不自由なく育って
それでも哲博は子供心に
自分だけ、他の家族と
流れている血が違うような
茫漠とした不安を抱いていた。

その不安が

こうして真崎を目の前にしていると
真崎に笑顔を向けられると
消えているのに気づく。

俺だけ・・・だって
兄さんも知らない
真崎さんの秘密の場所

教えてくれた
俺だけに

俺のこと
信じてるって

俺は特別だって

「俺
 誰にも言わないよ
 ここのこと」

哲博は
今自分が出来る精一杯の思いで応えた。

「ありがとう
 哲博」

天窓から
うすく筋を引いて陽が降り注ぐ。
その光の中で
真崎は涼しげな微笑を浮かべた。
辺りを浮遊する塵さえキラキラとして見える。

「ねえねえ
 これ
 なんの本かな?」

見つめられていた事に
羞恥を感じて
哲博は紙くずのように見える
本をそっと拾った。

「ん・・・そうだな
 英語・・・ちょっと違うかな?」

「外国の本?」
 
枯葉のような古い本を労わるように
真崎はそっとページを繰っていく。

(・・・きれい・・・)

色素の薄いサラサラとした髪
けぶるような長い睫の下の優しげな瞳
茶けた紙の上をなぞる白く細い指

(ずっと
 ここにいたい
 こうしていたい)

ふと俯くと、少女のように
可憐な風情の
二つ年嵩の少年を
哲博はいつまでも見つめていた。



<お・し・ま・い>

おそまつさまでした・・・

ところで・・・
他人様の別荘とか庭とか~
勝手に入り込んで遊んだり・・・とか
私の幼少の頃の経験を元に着色しておりますです。
(すすす・・・すいません~~~~もう時効??)
使われなくなった工場とか焼却炉とか
いろんな(危ない)ものが放置されてて
子供にはすごく魅惑的でした。

最後まで読んでくださった方
ありがとうございました~~
ケーキでも召し上がっていってくださいませ~★


誤字脱字まちがった日本語など
ありましたら・・・
あると思いますが・・・すいません~(逃)






















 












 
  
  


 
 



 






コメント
この記事へのコメント
あぁぁ、真崎さんですね、真崎さんですね…!

健全なお話なのにちょっと危うい感じもあって、良かったですv
ランドセルしょった森永くん、想像するとかなり萌えますね…v
2009/01/18(日) 00:52:35 | URL | kai #-[ 編集]
kai様~読んでくださってありがとうございます~!!
ランドセルの森永君、きっと可愛いですよね~★
高永先生の絵で見てみたい~
今の森永君がどうしてあそこまで自分を犠牲にして
真崎さんの秘密を守ろうとしたんだろう・・・って
けっこう不思議だったので(裏切られたのに)
そのルーツみたいなエピソードがあったんじゃない
かなって思って書いて見ました~
楽しんで頂けて嬉しいです~(*^^*)
ありがとうございました~★
2009/01/18(日) 21:32:07 | URL | ぐらたん #Neb3My6c[ 編集]
かわいい
かわいいおはなしですね~♪こんばんはきなこです。こ、こわくないよ ←かわいい~♪真崎さんの番外編はわたしにはちょっぴりキツかったかな。でも真崎さん嫌いじゃないです。真崎さんにも幸せがきますように。
2011/07/12(火) 23:04:50 | URL | きなこ #-[ 編集]
きなこ様~★
ありがとうございます~*^^)
子供の頃の森永君を想像したくって書いてみましたー
5巻番外編での真崎さんは気持ちがけっこうシンクロして
好きだったんですよ。
7章で兄さんを無視したり森永君に触りまくったんで
コノヤロウ~~とか思っちゃったけど(笑)
でも真崎さんにも幸福になってもらいたいですよね。
2011/07/13(水) 07:33:29 | URL | ぐらたん #Neb3My6c[ 編集]
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